847-0012 唐津市大名小路1番54号

 

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創立90周年、新しい前進の年に!

 

 

  第13代会頭  宮 島 清 一

 

1.コロナ後の新時代の始まり

 新年明けましておめでとうございます。2019年秋に始まった新型コロナウイルス感染症の世界規模での流行が終わり、いよいよコロナ後の新しい前進の年が始まります。

 日本政府は昨年5月、新型コロナウイルス感染症を従来の2類指定からから5類指定へと変更し、危険度の高い状態が終わったことを宣言しました。その時点までの国内累積感染者数は医療機関が把握しているだけで34百万人、つまり我が国全体で3.6人に1人が感染し、74,694人が亡くなるという歴史的大流行でありました。佐賀県でも県民の3.1人に1人が感染し、496人が亡くなられました。この4年間、皆さんにも様々なご苦労があったことと思います。中でも昼夜を分かたず感染者や重症患者と献身的に向き合われた医療従事者の皆さんに、心より感謝申し上げます。

 昨年は唐津市内で大雨による土砂崩れにより、尊い命が失われました。年々激しくなる豪雨への対策を国と自治体に要請し、より安全なふるさとを築かねばなりません。

 コロナ期間中に様々な社会実験が行われました。その中には今後も活かせるものがあります。リモートでの授業、セミナー、会議、商談が広く行われ、在宅でできる仕事が増えたことにより、遠距離移動の時間、労力、経費が軽減されました。子育てや介護との両立もしやすくなりました。在宅勤務しながら育児をする男性も増えています。今後も業態に応じて、前例のない働き方を工夫しましょう。人手不足を乗り切るためにも、働き方を工夫して労働生産性を高めることが大切です。

 

2.円安環境下の経営

 内外の経済状況と金融政策の違いを反映して、円安が続いています。我が国は食料と燃料の輸入依存度が高いので、生活必需品の物価が上がっています。国内消費が勢いを欠くなかでのインフレは経済にとって好ましくありません。私たちは優れた商品やサービスの魅力によって需要を喚起し、企業収益を改善し、賃金を上げ、経済の好循環を生み出さねばなりません。唐津市内でも大型スーパーのリニューアル開店、古い工場の改築による高機能化・高効率化、個性的なレストランの開店など積極的な動きが見られます。また、円安は輸出にとって追い風です。大胆に、存分に取り組みましょう。

 

3.観光・文化・スポーツ

 昨年4月、海外クルーズ船の寄港が再開され、以後9か月間で15回の寄港がありました。商店街や窯元ではコロナ期間中にもインバウンド対策が進められ、外国語対応や電子決済が数年前とは見違えるほど改善されました。街なかの映画館「シアターエンヤ」が定着し、クリエイター育成を目指す短編映画祭に加えて、昨年は初めて国際映画祭が開催されました。最先端の学問を市民に伝える「唐津塾」、まつらフィルハーモニーオーケストラ、唐津室内楽協会、唐津人形浄瑠璃保存会、太鼓民舞フェスタ、唐津やきもん祭りなど、人口12万人の地方都市としては異例な水準の多彩な文化活動が行われており、それが唐津の特徴でもあります。今年は「SAGA2024国スポ・全障スポ」が開催され、唐津市でもバスケットボール(国スポ、全障スポとも)など多くの競技が実施されます。皆で応援し、選手やお客様を歓迎しましょう。

 

 今年、唐津商工会議所は創立90周年を迎えます。次の10年に向かって、より強靭で活力ある地域経済を創出するために、皆で力を合わせて奮闘しましょう。

 

  

令和6年1月